開かない窓
「あ、はい・・・・聞・・・・・」
「・・・・・・・・涼夜」

突然俺の声を遮ったのは、低く良く通る声。振り返ると月岡さんよりもやや背が高く、指定のネクタイを抜いた制服を着こなし、両手をポケットに入れている生徒が立っていた。

「理悸!?お前帰ってたんじゃなかったのか?」

「・・・・・・・・・・・。」

理悸と呼ばれたその生徒は、俺に一瞥もくれず、ただ月岡さんを睨みつけていた。

「あの~・・・・・・・」
俺は、どっかで見た事あるんですけど誰ですか??という意味を込めて月岡さんを見た。

「ん・・・・?あ、紹介するよ。この目つきが悪いのは神条 理悸。理悸、彼は・・・・・」

「あの下僕Aか」

「そうそう、下・・・・・・理悸!その話はやめろといっただろ!?」

「はいぃ!?」
その話はやめろってどうゆう事だ?ってか俺は陸上部でどんな人物と思われているのか非常に気になる。
陸上部メンバーに、【今村 優一って何?】でアンケートとったら、すごく笑えない結果になりそうな気がするな・・・・・。
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