開かない窓


「そう・・・まあ、落ち着いて聞いてね?」
また、遠慮がちに言う頼。あれ?何だろう、この場面。



「その月岡先輩がね、」
前にもこれと似たような事があった気が。それもごく最近。



「昨日、」
ああ、なんか解った気がする。これって・・・



「死んだんだって」
ほら、やっぱり。




俺はこの時、自分が薄く笑みを浮かべていた事に全く気付いていなかった。



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