開かない窓

仮定

頼とちはやは既に学校に来ているらしいので、俺は２人と校門で待ち合わせをする事にした。

会話を終えて携帯を切るとそのまま鞄の中に放り込み、すぐに家を飛び出した。
一心不乱に学校までの坂を駆け上がる。


（どうして、なんで、月岡さんが？自殺？昨日はそんな様子…）

ドクドクと自分の心臓の音が耳に張り付く。
畜生、考えが纏まらない。足がもつれそうになるが、走るのを止めるわけにはいかない。

15分後、息を切らせて駆けつけた校門の前には、数台のパトカーとそれを見物に来た野次馬達、不安げな面持ちの生徒達で溢れていた。

（あいつ等どこだよ！？）

「優一！」
こんな人ごみの中ちはや達を見つけるのは少々手間取るか？･･そう思った矢先、ちはやがブンブンと手を振って、居場所を教えてくれた。

俺は、さざめく人並みをかき分け、無事に彼らと合流することが出来た。

恐らく、この中で一番状況が飲み込めてない俺は、頼からこの事件について色々と教えてもらった。

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表紙・目次

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