開かない窓
「うん、ここで会ったのも何かの縁っすね!…つーか、先輩に頼み事してもいいっすかぁ?」

「いやだ」

断言してもいい、100%ロクな事ではないだろう。

「・・・藤村先輩をウチにくださ・・・・・・」

やはり・・・正直これで5回目だ。解り切っていたので、さして驚かないが、とりあえずウザいから言い終える前に軽く殴っておく。


バコッ!!


「あ痛ぁ~何しやがるんっすかぁ、もぉー…もっと殴って」

「気持ち悪い」

俺が、冷ややかに言うと麗は口元に笑みを浮かべ、俺にだけ聞こえるように耳打ちしてきた。




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