開かない窓

興味～マック≠Mac

「･･････放っとけ。」

俺は、彼のあまりに人を突き放した物言いと行動に対し、強い怒りを覚えた。

「何で暴力ふるったり、あんな言い方したりするんですか！？蓮が誰よりも月岡さんの事を慕ってたの知ってて！」

「事実だろ。」

「何とも思わないんですか？」

「別に。どうせいずれは皆死ぬんだし。」
彼は素っ気なく言い捨てた。

「でも、あの状態の蓮に『死んだ』って言うなんて。もう少し気遣って････」

「じゃ、なんで言ってやらなかった？『もうすぐ月岡さんは帰ってくる』って。」

「それは･･････」

「嘘をついて相手に合わせるのが、気遣いって奴か？事実は事実として受け止めるべきだ。」
淡々と冷静に話す彼に、俺は何も言い返すことが出来なくなっていた。

俺は、ただ黙って彼を見つめた。確かに指摘されたことは最もだ･･････悔しいけど正論だって頭の中では、とっくに解ってる。でも、こんなのって･･････
いつの間にか噛み締めていた奥歯が軋んだ嫌な音を立てる。高まる緊迫感の中、ふいに神条さんがボソッと呟いた。