開かない窓
ガラス張りの自動ドアの向こうには、ウチの学校の制服を着てる生徒が何人もたむろっていた・・・・・・。
カウンターには、昼時とゆう事もあってか結構な列が出来ている。

(はぁ、多いな・・・・・・神条さん、大丈夫か・・・・・・)

そう思いながらチラッと神条さんを見ると彼は、カウンターの列には一瞥もくれず、あの有名なド●ルドの立て看板に完全に目と心を奪われていた。

(並んですらいなかった!)

色んな意味で、大丈夫ではないが、この調子だと待つ事に対し文句はなさそうなので少し安心・・・・・・するのは、まだ早かった。

「おい、このピエロの写メ撮ってもいいのか?」

「・・・・・・いいんじゃないですか。」

「そうか。じゃ、鞄」

「はあ・・・・・・。」
撮影に邪魔なのか、すごく高級そうな革製の鞄(学校指定ではない)を俺に放ると周囲の目を全く気にする事なく、彼は目を輝かせ写メを撮り始めた。どうやら注目される事は慣れているらしい。
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