開かない窓
「・・・・・・・・・とゆう訳なんですが。」

もともと表情も少ないし、反応がかなり薄いので本当に聞いているのか判別しづらい。

俺が彼の反応を待っていると、彼は塩が付いた指をナプキンで丁寧に拭きながら、あっさりと酷な事を口にした。

「・・・・・・何かどうでもいい情報ばっかりだな。お前、真面目に事件調べる気あんのか?」

「そんなあっ・・・・・・!」

(無理矢理連れてこさせといてそれですか。)

俺は溜まりにたまった脱力感で声を出すことが出来なかった。そんな俺を全く気にせず、彼は言った。

「ま、一番気になったのは昨晩まで残ってた部室のホワイトボードが、今日の朝には消されてた事だな。・・・・・・・・・たまたま消したか、何か消したヤツにとって都合の悪い事でも書いてあったか。しかし、昨日は俺も部活のミーティングに出たがそんなに変った事は書かれてなかったような・・・・・・あ、そういや・・・・・・」

彼はふと思い出したように言った。

「2、3日前にブルーシートがなくなった、とか言ってたな。」
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