開かない窓
昨日、月岡さんが神条さんに言った『先約があるんだ』、『共同作業を行う』について。

月岡さんは昨晩、誰かに呼び出されていた。
共同作業とゆうくらいだから、彼は間違いなく誰かと学校で何かをするつもりだったんだ。そして、呼び出しに応じて殺された。

並の神経じゃ、ただ呼び出されても深夜に学校なんか行かないだろう。よほど緊急の用事ならあるいは・・・・・・でもあの時の彼の態度からして、そんな緊急の用事があるとはとても思えなかった。

あと考えられるのは、呼び出したのがよほど親しかった人物の場合、か。・・・・・・でも、あまり考えたくない。だって、その考えだと月岡さんが信用している相手に殺されたって事になるから。それは、あまりに残酷だ・・・・・・

思考していると、一気にやるせない気持ちになる。しかし彼の無念を晴らすためにも、可能性だけはしっかり想定しておく必要がある。


(はあ・・・・・・せめて、何をするつもりだったのか解ればな。)


「でも、アレだな・・・・・・・北条とかゆう生徒、その刑事も自殺の線は薄いって考えてるんだな。」

彼の一言で、一気に現実へと引き戻された。
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