開かない窓
第一章 親友の死

冗談

晃が死んだ。

この言葉を聞いた時、俺は何も考えられなくなっていた。

それは、朝からつきっぱなしのニュース番組を見ながら、リビングで朝食を食べていたときのこと。

ザ――――ザ―――――・・・・・・

なんの気なしに窓を見るとさっきまで降っていなかったのに、雨が降り出していた。

(雨か・・・・・・ラッキー!今日の体育でやるマラソン中止になる!)

もしこれが晴れていたら、体育でトラック10周させられる羽目になっていたのだ。俺は走るのが得意じゃない、というよりそもそも運動自体好きじゃない。

(なんにせよ助かったぜ。)

良い気分になった所で、そろそろ学校に行く準備を始めようと立ち上がった時、普段あんまり鳴らない携帯に着信が入った。

(朝から誰だ?用があるならメールすりゃいいのに。)

俺は気だるげに携帯を開き、着信相手を見るとディスプレイには
『相田 蓮』
と表示されていた。

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