開かない窓
後頭部に軽い衝撃が走ったと同時に、あのお気楽そうなアホの声がした。
「蓮じゃないか。ずいぶんお早い登校だなぁ?」
蓮を睨みつけて皮肉たっぷりにそう言ってやると、蓮は少し気まずそうに弁解し始めた。
「俺としては、真っ直ぐ学校に来ただけでも、誉めてほしいんだけど」
「…その新しいストラップは?」
蓮が手にしていた携帯に、真新しいストラップがついていたこのストラップ、最近ある場所で何回か目にしていた。
俺の予想が正しければ…
「あ、これ?中々良いだろ?さっき途中のゲーセンで取ったんだ!2つ取れたから、お前にやっ…る…よ?」
非常に嬉しそうに、携帯をかるく振ってストラップを揺らした。ポケットから、違う種類のストラップを取り出し…そこで蓮は、ようやく自分が墓穴を掘っていた事に気づいたようだ。
「ほお、ゲーセンね……ゲーセンか…」
やっぱりな。俺は、蓮を非難がましく睨み付けながら、何回も強調してやった。
こいつは、今日俺がどういう気持ちで学校に来たと思ってるんだ…。
俺の心情を理解してくれまでは言わないが、少し位は察して欲しかった。
「違うって!確かに行くときにゲーセンには寄ったけど…でも俺は、ちゃんと早く学校に着いてたってば!!
さっきまで部室に居て、教室帰ろうとしたら、廊下で月岡さん見かけたもんだから、つい話を……」
なんか言い訳が必死すぎて、説明的なのが笑える。まあ本当だろうから、とりあえず話を合わせる事にした。
「月岡って、お前が好きな先輩か?」
「好きっていうか、尊敬って言うか。だってマジかっこいーんだぜ月岡さんは!!ゴールを射るように見つめる視線もさながら、足にテーピングする仕草の一つ一つ、汗をふく立ち姿といい……」
そう言っている蓮の目は、完全に別世界にいっていた。
(お~い戻って…こねーな。まさかとは思うけど、蓮はそっち系の人間なのか?まさか、俺の事も、そんな目で…?)
高校から仲良くなった蓮。まだ2年位しか経っていないが、それでも色々知り合えたつもりでいた。
「蓮じゃないか。ずいぶんお早い登校だなぁ?」
蓮を睨みつけて皮肉たっぷりにそう言ってやると、蓮は少し気まずそうに弁解し始めた。
「俺としては、真っ直ぐ学校に来ただけでも、誉めてほしいんだけど」
「…その新しいストラップは?」
蓮が手にしていた携帯に、真新しいストラップがついていたこのストラップ、最近ある場所で何回か目にしていた。
俺の予想が正しければ…
「あ、これ?中々良いだろ?さっき途中のゲーセンで取ったんだ!2つ取れたから、お前にやっ…る…よ?」
非常に嬉しそうに、携帯をかるく振ってストラップを揺らした。ポケットから、違う種類のストラップを取り出し…そこで蓮は、ようやく自分が墓穴を掘っていた事に気づいたようだ。
「ほお、ゲーセンね……ゲーセンか…」
やっぱりな。俺は、蓮を非難がましく睨み付けながら、何回も強調してやった。
こいつは、今日俺がどういう気持ちで学校に来たと思ってるんだ…。
俺の心情を理解してくれまでは言わないが、少し位は察して欲しかった。
「違うって!確かに行くときにゲーセンには寄ったけど…でも俺は、ちゃんと早く学校に着いてたってば!!
さっきまで部室に居て、教室帰ろうとしたら、廊下で月岡さん見かけたもんだから、つい話を……」
なんか言い訳が必死すぎて、説明的なのが笑える。まあ本当だろうから、とりあえず話を合わせる事にした。
「月岡って、お前が好きな先輩か?」
「好きっていうか、尊敬って言うか。だってマジかっこいーんだぜ月岡さんは!!ゴールを射るように見つめる視線もさながら、足にテーピングする仕草の一つ一つ、汗をふく立ち姿といい……」
そう言っている蓮の目は、完全に別世界にいっていた。
(お~い戻って…こねーな。まさかとは思うけど、蓮はそっち系の人間なのか?まさか、俺の事も、そんな目で…?)
高校から仲良くなった蓮。まだ2年位しか経っていないが、それでも色々知り合えたつもりでいた。