開かない窓
第四章 秘密の共有

作戦

「はあ……疲れた」

「あはは、おつかれー!!」

心神喪失寸前の俺に、爆笑寸前の蓮が声を掛けてきた。

「一時はどうなるかと思ったが…なんとか誤魔化せたな」

「いや、イイ奴なんだけどねぇ?【疫病神】を友に持つと辛いよな~」

(誰のせいだと思ってんだ!)

精神的疲労のあまり言い返す気力が残ってなかった俺は、辛そうに全く聞こえない、蓮の有り難い言葉を無視。

HR終了から2時間後、俺達2人以外には誰もいない教室を後にした。

事の始まりーーそう、俺達が長いHRが終わって帰る仕度をしていた時の事だ。

晃に関係のある(と思われる)月岡先輩の話を早く聞きたいと考えていた時、前席の友人が俺に声を掛けてきた。
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