開かない窓

叶わなかった想い

「晃、聞きたいことあるんだ」
晃は閉じていた目を開き、顔だけを俺の方へ向けた。

「あん、何?」

「…何で死んだんだ?」

『俺?う~ん、何でかな?』

「惚けるなよ!真面目に聞いてるんだ!」

『ごめん優一、先に俺からお前に質問していい?』

「質問を質問で返すなよ!…別にいいけど」

『例えばな?俺が誰かに殺られてたとしたら、お前犯人どうするんだ?』

殺された?実は、万が一こいつが誰かに殺されてたら、どうするかを、前々から考えていた。恐らくーー

「同じ目に合わせるよ。当然だろ?」

冷静に呟いた。
晃だけが、痛くて辛い思いをしなきゃいけないなんて、不公平じゃないか。

その言葉を黙って聞いていた晃は、少し悲しそうに目を伏せ、
『……そっか』
とだけ呟いた。
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