開かない窓
が、運の悪いことに頼はその声に気付いてしまい、足早にこっちへきた。

「あっ悠里~おはよっ!!今村君、オカルト研究会に入部して」


「なあ、何で一言目にはそれなんだ?」


「入らないと憑けちゃうぞ☆えっと、動物霊と地縛霊どっちにする?」

(絶望の2択だな)


頼は、まるでどっちの料理食べる?とでも聞いているかのような気軽さで俺の、ヘタすれば命に関わる選択を迫ってきた。

「どっちもイヤだ」

「入ってくれたらこんな事しなくて済むんだけどねぇ……」

まるで、俺が頼に仕方なくやらせているかのようだ。
こいつ、下手に呪い?とかに傾倒してるから、マジでやりかねないんだよな…この前も、通販で『丑の刻参りセット』なるものを購入して、嬉しそうに電話してきたっけ。
勘弁してくれよ…


「だから、何度も言ってるだろ?絶対入らない」


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