開かない窓
「え~何で!?キミには、折角素晴らしい素質があるのに!」

「何の素質!?」

「キミは気付いてないのかもしれないけど、キミの発する声には霊を誘き寄せる事が出来る、何とも羨まし……じゃなかった、何とも不思議な力が備わっているの!解る、私には解るわ!さあ、今村君、今すぐ我が部に入って一緒に霊を呼びましょう!!」

「何でそうなんの?つか、それ聞いて誰が『解った、入ります!』って言うんだよ。ますます嫌だね」


こいつと2人、暗い部屋で怪しげな呪文をブツブツと何かを唱えながら霊を呼ぶとか、考えただけで寒気がする。

「本当にいいの?」

「え?」

「昨日死んだ子、キミの友達でしょ?その子の霊、キミなら呼べる可能性あるんだよ?」


「晃を……呼ぶ?」

「そう、まぁ晃くんだっけ?晃くんに降りる気がなかったら無理かもしれないけど。でも、やってみる価値あると思うけどなぁ」

「・・・・・・・・・」


本当なのか?本当なら、もう一度だけ晃に会って話したい。



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