開かない窓
「こうしてみると、月岡さんって交流関係が広いんだな……」

「そうよ、だから今村君が出る幕はないの。男なら潔くスパッと諦めて、大人しくオカルト部に入りなさい!」


明らかに、何か勘違いしている頼の発言に驚きを隠せないでいると、突然背後から、間延びした声が聞こえた。

「え~楽しそう!僕も入れて入れて!」

「ち、ちはや!いつからいたんだ!?」


「うん?え~っと、優一が、月岡さんを追っかけしたいって話してた辺り」
人差し指を口に当て、う~んと考えながらとんでもない事を言い出すちはや。

「言ってない!」

「どうでもいいけど優一、僕ヒマなんだ~何かするなら入れてよ!」

ヒマならさっさと帰りやがれ!と言ってやりたかったが、その言葉をグッと飲み込んだ。
< 85 / 191 >

この作品をシェア

pagetop