開かない窓
ところがちはやは全く意に介せず、

「って訳で、部活ないから。暇なの、連れてって!」

デパートのおもちゃ売り場で言うこと聞かない駄々っ子のように喚いた。

「えっ、橘君もついてくるの!?ダメよ!キミが来るといつも厄介な事になるんだから!」

(お前の存在も十分厄介なんだよ。)

人の事を思いっきり棚に上げて、ちはやをストレートに非難する頼を見ながら俺はそう思っていた。

それを聞き、さらに大きな声でわめくちはや。

「やだっ!僕も行く~!!行くったら行く~!!」

(ちはや・・・・・・お前、年いくつだ?)

あまりの煩さに頼がブチ切れた。

「やかましい!!今村君に、迷惑でしょうがっ!」

(それ以上に迷惑なのはお前だ。)
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