不良の弟
ジャージにTシャツというラフな格好で家を出る。
足元はサンダルだし。
まぁ、いっか。
公園についたら、もう梨花はいた。
あたしに比べて梨花は涼しそうな紺のワンピースという上品な?格好。
ちょっと恥ずかしいかも…
何だっけ?こういうの。
太陽と亀?
似てる気もするけど、何か違う。
よく分かんない…
あたし、ことわざとか疎いんだよね~
…本当は勉強全般だけど。
「ごめん!待たせた?」
「ん~?あたしから、誘ったんだし」
「いや!それでも待たせたんだし。ジュースおごるよ」
あたしはそう言って自販機に向かう。
ポケットに手を突っ込んでみて気づく。
ケータイと鍵しか入ってない…
こんなとこに来てお約束かよ…
「あ、お金忘れたんでしょ?いいよ。それより大事な話が…」
「うん…ごめんね?」
半ば放心状態で頷く。
あたしって意外と抜けてたのか?