不良の弟
「で?ケータイどうするの?」
メイクを直しながら、梨花が聞いてきた。
それは、あたしも思ってたことなんだけど。
「どうしよっかなぁ…でも、もう会いたくないし!」
「だよね~あたしだって会いたくないもん。そんなこと合ったら」
その通り別に普通に知り合っただけならいいんだけど。
あんな出会い方じゃねぇ…
「でも、ケータイはないと不便だし。それに悪用されたら嫌なんだよ。だから取り戻したいんだけど…あぁー!!方法がない~」
「んー…あっじゃあ零くんに取り返してもらうとか!?」
「あーいい案だけど…零にはこれ以上迷惑かけたくないしな…」
零はきっと優しいから行ってくれる。
けど、あんなところに大事な弟を放り込む訳にはいかない。
「それもそうだねぇーもういっそのこと解約しちゃえば?」
「解約!?あたしそんな器用なことできないよ!?」
今まで零にずっと機械関係のことは任してきた。
ケータイは持てばあたしのほうがケータイについては詳しくなったけど。
ザ・現代っ子な梨花もいるしね。