★俺様主人とパシリちゃん☆


「ん…」


真っ暗……

夜かな…



ピピピ



着信:庵






「はい」



『あんた、庵のなんなの!?』


「はひ!?」



さっきの女の人の声だけど、怒ってる??



『だから、なんなの!?』


「え…」


何って言われても…


「なんでもないです…」


『じゃぁ、なんでアド帳に名前入ってんのよ!?』


はぇ??


庵くんのアド帳??


「あ―、ウゼぇお前帰れよ」


電話越しに聞こえる不機嫌な声の庵くん


「庵にとってあたしは何なのよ!!」


電話越しに女の人が怒鳴った



「女はみんな一緒だろ」

ぱん!

「最低!」


「庵くん!どうかしたの!?」


『なんでもねぇよ』

ブチ


心配したのに…




次の日の朝


「SAKURAに来い…って…今日も学校……」


朝目が覚めると庵くんからのメールが…


学校行かないとなのに…

でも、庵くんに「次はねぇから」って言われてるし………



「……はぁ…」


私はSAKURAに行くために家を出た


うる覚えの道を歩いた


「…」



ついた……

がちゃ…

「ナナ、おせぇ」


店の中には私服の庵くんと匠くんがいた



「なんでお前制服なんだよ!!」


匠くんが笑い出した



庵くんは黙って携帯をいじっている



「笑ってんじゃねぇよ…」


店の中に入ってきた1人の女の人……

匠くんの頭をはたく



「庵に呼ばれてきたんだろ?」


女の人が私に近付く



「…はい…」



するとニコリと女の人は笑った


「名前、なんてゆーの??あたしは、匠の姉の日向(ひなた)」


お姉さん…


「菜々です……」



「ナナちゃんね!!あなた可愛い!!」


そう言うと日向さんは私に抱き付く



「ひ…ヒナタさん??」


「日向さんだって~可愛い♪」


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