★俺様主人とパシリちゃん☆
11:チョコレート




私は今、イライラしています



理由は………



「チョコあげる」



「本命だから~」



庵くんのチョコレートの数に……



今日はバレンタインです




「……」



庵くんのチョコは高そうな包装ばかり……



「……手作りはダメかな…」



はぁとため息をついた



「ナナ、」



両手いっぱいにチョコレートがあった



彼女がいて、たくさん貰うなんて………



私はだんだんテンションが下がってきた



「ナナから、貰ってねぇよ?」



手を差し出す庵くん



「たくさんあるから、いらなくない?」



………私だって傷付くんだよぉ!!!



「何だよ、ヤキモチか?」



「違うよ!!」



「じゃぁ、なんでだよ?」



妖艶に笑う庵くん



……うぅ……


ヤキモチ……ですけど……



すると庵くんに忍びよる、匠くん



「よ!モテ男☆」



「ナナが俺にチョコくれねぇんだけど…」



美男の2人の脇にいる私はまるで、雑草?



「…俺は?」



「は?匠になんて、作ってねぇよな?ナナ?」



……作ってありますよ…


私はゴソッと匠くんのチョコレートを出した



「いつものお礼です、」



「まぢであるの?ヤリィ☆チョコGET!!☆☆」



「……ナナ、俺は?」



不機嫌な庵くんの態度



………庵くんのチョコの数がヤダ!!!!



「全部同じに食べるの?」



「あたりめぇじゃん」



……あげない!!


……一生懸命作ったのに、彼女なのに……



同じなんてヤダ!



「あげない…」



「は?」



「あげないんだから…!庵くんの………」



「ばかぁ!!!!!」



シーンと静まるその場から立ち去った私


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