★俺様主人とパシリちゃん☆


「庵、なにしてんの…?」

匠くんが1人で戻ってきた


「はやく日向達、連れて来いよ!!」

ハイテンションの庵くんに匠くんは呆れぎみ


「はいはい」



「庵くん…なんで楽しそうなの?」


「ん~、手料理食うの久し振りなんだよ」

庵くんは猫のように甘えている


…手料理久し振りなんだ……





「ナナちゃ~ん☆」

ヒナタさん達が来たので、お弁当を開いた


「どうぞ?」
私が言うとみんながいっせいに食べ始めた


「ナナちゃん凄いね、日向にも見習ってほしいよ」


「寿ヒドい!バカ!!……でも本当に上手だね」


匠くんはガツガツなんでも食べていた


一方の庵くんは野菜を避けて食べていた

「……庵くん野菜は?」

隣りに座っていたから聞いてみた


「…野菜なんて食いもんじゃねぇ……」


「ダメ、このニンジンだけでも食べて?ねっ?」



私は箸にニンジンを挟んで庵くんの前にもっていく


「やだ…つーか、俺に指図すんな」


「…頑張って作ったのに……」

しゅん…と頭を下げる


「…わかった、一つだけ食う」

そう言うと庵くんはニンジンを口に入れた


ぱく……

「不味い……」



「庵が野菜食ってる…」
匠くんが以外そうに見ていた


「愛の力…」
ボソっと呟いた


「?」
私は頭をかしげた




お弁当を食べ終わった


「喉渇いた」
庵くんは言った


「私買ってくる」

パタパタと走って自動販売機に行く


「水でいいかな?」

……みんないるよね?

5本を両手いっぱいに持つ



「君1人?」

男の人が聞いてきた


「違います…」

ペットボトル5本持ってるところで違うでしょ…


「俺と遊ばない?」

ボトボトボト

腕を掴まれて持っていたペットボトルが落ちた



「離して下さい…」



「ナナ…?」


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