★俺様主人とパシリちゃん☆
「ちょっと!菜々、なんか言われてたよね!!」
朱里が慌てて聞いてきた
「…うん…まぁ……」
だって、誰でもあの庵くんに言われたら断れないよ……
きーんこーん
あー…屋上行かなきゃ……
重い気持ちのまま席を立って屋上へ向う
屋上へ近付くにつれて人数が減る……
お…屋上ってたまり場…だったけ……
屋上に続く階段を登る
話し声が聞こえてくる
たん……
屋上の入口には取り巻きさんが座っていた
ど…どうしよ……
「…お前……昨日の…」
!!昨日の怖い取り巻きさん!!
「……はぅ……」
「てめぇ、何しに来たんだよ!!」
「…ひゃぁ!!」
ガラ!
「ナナ、来てたのかよ」
「庵!…こいつに用かよ!!」
「…ぅ…」
怖さから涙ぐんでいた私
「はやく、庵んとこ行けよ」
どん!
「!」
いきなり背中を押された
「危ねぇよ!!匠(たくみ)!!」
そう言って私を支えた庵くん
「庵、ごめーん☆」
「匠キモい」
屋上のドアを閉めた
屋上にはメガネの男の子が1人と庵くん、私の3人
「あの、庵さん……帰っていいでしょうか」
メガネの男の子が言った
「あぁ」
「失礼します…」
そう言うと走って屋上を出て行った
「…」
誰だろ…
「聞かないのか?メガネのこと」
「…友達…?」
「ちげーよ、俺のパシリ」
ぱ…パシリ……
やっぱり庵くん怖い…
「携帯出せ」
「え…」
何するんだろう…
壊される?
「な…何するんですか?」
「アド貰う」
アドレス…?
「ほら、出せ」
しかたなく渡すと
「俺が呼んだらすぐ来い」
と言って携帯を返された