★俺様主人とパシリちゃん☆
「ナナちゃん!!目腫れてる!!」
慌てて私の目に濡れタオルをあてる
「庵くん…に嫌いって…言われて……」
ポロポロ
また涙が出てきた
「庵のやつ……ナナちゃん泣かして……!!」
私はヒナタさんの部屋に入った
++庵★さいど++
…頭いてぇ………
クスリが切れてきてる…
クスリを吸ってるときはナナを忘れられるから……
……ナナ……??
クスリを吸って気分が良かったときのぼやけた記憶をさぐる
ナナが来てた??
……よく思い出せねぇ…
………でも、クスリのときだったから絶対ヒドいこと言ってるよな…
…ナナに完璧嫌われたな……
あー、ナナのこと忘れられればいいのに…
「庵?」
この昔から俺を呼ぶ声は…
「匠……?」
「庵…お前、クスリやってんだろ?」
…さすが
「あぁ…」
「…愛依(あい)んときのとこで?」
…愛依……
「ちげーよ」
「なぁ、クスリなんてやめろよ」
わかってる…でも、気がつくとクスリをほしがってる自分がいるんだよ………
「俺ん家行って話そうぜ?」
……匠はダチ思いだな………愛依んときもそうだったけど…
SAKURAの店に入ると珍しく日向がカウンターにいない……
「そこら座って…」
……ナナ今何してんだろう………
頭いてぇ……ガンガンする…
いつもはこんな痛くなんねぇのに……
「なんか食うか?」
…クスリやってて食欲ねぇ……
「いらねぇ」
情けねぇな…ナナのこと自分から遠ざけてんのに、ナナに会いたいって思ってる……
「はぁ……」
俺は頭を抱え込む
パタパタ…
階段から下りてくる音?
…日向か?
でも1人の足音じゃねぇし……
………………
「…庵くん……」