★俺様主人とパシリちゃん☆


庵くんが息を切らして私を抱き締めた


「てめ…勝手に逃げんな………」


なんで……??


これは夢??



「お前…俺が好きなのかよ……」


「……」

からかいに来たの…??


すると今度は私を庵くんと向き合うように抱き締める


私は下を向いたまま……

庵くんの表情はわからない…



「上向けよ」


恐る恐る上を向く



「…あーぁ……こんなに泣いて、また目腫れるぞ…」


手で優しく涙を拭き取る庵くん



「ごめんな、本当は俺から言わねぇといけねぇのに……」



「へ?」








「ナナが好きだよ」








庵くんはものすごく優しく笑って、私を見つめていた


「…ゆ…夢?」


「夢じゃねぇ…」

庵くんは私の頬をつねる


「痛いぃ…」


庵くんは更に私を抱き締める力を強めた


「何があっても離してやんねぇから……」


意地悪く笑って庵くんは、私にキスをした



「ん…」


とっても優しくてものすごく甘いキス





「あ、パシリのことはナシな!お前は俺の専用パシリだから」

キスが終わって庵くんが言った



…彼女になってもパシリ……


「庵くん……“クスリ”ってやつやるのやめてね……」


「あたりめぇじゃん」



SAKURAに戻るとヒナタさんと匠くんが待ち構えていた


「ナナは俺んのだから、手ぇ出すなよ!!?」



どうやら2人ともこの言葉でわかったようで…


匠くんは安堵の息…


「いやーー!!!ナナちゃんが庵のなんてぇ」

ヒナタさんはヒサシさんにまで電話をしてた……




「じゃ、またな」


「うん」


夜になり、庵くんが家まで送ってくれた


ちゅっ

「!!」


「隙あり…」


「いきなりしないでよぉ……」



庵くんはケラケラ笑いながら帰っていった


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