★俺様主人とパシリちゃん☆



「わ~!!広ーい♪♪」


「ガキじゃねぇんだから、はしゃぐなよ」


庵くんの呆れ声が聞こえる


そっか…庵くん、面倒いんだよね……


「…ごめんなさい……」


私は謝って庵くんに近付く


「なに乗りたい?」


「…怖いのはヤダ」



庵くんは妖艶に笑った

…なんか来る…


「お化け屋敷入るか?」


「やだ!!」


私が反抗すると庵くんは更に楽しそうに笑う


「行くぞ?」


グイグイと腕を引っ張られた


「…や…やだぁ」


反抗も意味がなく、お化け屋敷に入ってしまった




「…ぃ…庵くん…怖いぃ…」


「まだ何も出てきてねぇよ?」


庵くんの腕をしっかりと掴んで私はビクビクしていた



ごとん!!!

いきなり血まみれの人が倒れてきた


「!!!ひやぁ!!」


「…マネキンじゃん」


庵くんはマネキンを手に取り私に見せつけた


リアルな感じなマネキン


「やだぁ!!」


「弱虫」


「……」


怖くて顔を上げないでいた


だだだだ

ビク!!


後ろからなにかが来る音がした


「ナナ~?血だらけの人がこっちに走って来てるけど?」


囁くように言った


恐る恐る後ろを向くと確かに走って来ているのがわかった


「やぁ!」


「逃げたい?」


コクンと頷く私


クスクスと笑うと私をひょいっと担いで走り出した


「~~~!!!!!」


私はキツく目を閉じていた


「なんか、いっぱい出てきてる」


庵くんは面白そうに走っていた


「ナナ?見てる??」


「見れないよぉ……!」



とすん…

やっと下りられたのは、出口の前


「疲れた」


「!!……んぅ…」


顎をもたれてキスをされた私


「…はぁ……ぁう…」


長くて甘いキスで何も考えられない私


「……キスうまくなったな?」


キスが終わって言われた一言で私は恥ずかしくなった


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