★俺様主人とパシリちゃん☆
きーんこーん
ブーブー
着信:非通知
誰?
ピ
『裏庭に来な』
ブチ!
…誰?
男の人の声………
私は怖くなって走って高校を出た
キィ…キィ…
帰り道の途中にある公園で、ブランコに乗っていた
「…約束は守ろーね」
どん!!!!
「きゃぁ!!!」
ブランコから突き落とされた
「…庵は遊びって言ってたけど、あたし…あんたをシメル…」
そこには、アイさんと体格のいい男の人が数人いた
「…やって…」
アイさんの声とともに、男の人達は私に近付く
「や…やだ……」
「あんたが、裏庭に来なかったから…倍の時間ね」
ばん!!
どんっ
ばこ!!
蹴られたり殴られたり……
前の女の子達より、数段力が強い
痛い……
痛い…
…………庵くん………!!
こんなときでも、庵くんが助けに来ないかと思う私………
げし!!
「…はぅ!……ぃおり…く…ん」
私が庵くんを呼ぶと、アイさんは顔色を変えた
「気がつかないよ、庵は………キズが制服から出ないからね…」
今は長袖の制服………
肌の露出は少ない
「……」
誰もいなくなった公園……
庵くんは助けに来ない………
誰にも言えない
私の心は壊れそうだった
「…庵くん…」
助けて…
私は、庵くんの名前を何回も呟いた
そうすると、少し落ち着く
痛くて重い体を引きずるように家に帰った
…
親にバレると嫌だから、家ではいつも通りに過ごした