★俺様主人とパシリちゃん☆


匠くんの呟きなんて私には聞こえない



「庵くん…?何処行くの?」



ガラ



入ったのは保健室



がちゃん!



……鍵閉めた…?


なんで??



私を投げ付けるようにベッドに倒した



「…庵くん?」



「お前、俺以外の男に近付くなよ………」



「え?………ちょっ!!」



ベッドの柵に私の手を結び付ける



「ムカつくんだよ」



「んぅ!」



強引にキスをされて、庵くんの手は私の制服に忍びこんだ



「ゃっ!…っっ!」



私は恥ずかしくて体をよじるけど、手が縛られてて動けない



「…」



ちぅ…



「ひぁあっ!」



耳を甘がみされる私


何にも言わない庵くんに私は怖くなった



「やめて!…庵くん!!」



「………」



「やっ!やぁ!!」



すると庵くんは私から離れた



「…なんで拒むんだよ…」



「…」



綺麗な寂しい目をした庵くんは私を見つめる



「…俺が嫌い?」



泣き出そうな目で私に訴える



「…す…きだよ」



すると庵くんは私の手を開放した



「ごめん、ごめん………」



赤くなった手に謝る庵くん



………本当にどうしたの??


庵くん…おかしいよ……



「…庵くん…、どうしたの??なんか、変だよ」



「……いつもの俺だけど?ナナは俺が信用出来なねぇんだ………」



「ちが!!違うよ!」



「じゃぁ、好きなのも…信用ねぇなぁ、俺に態度で示せよ…」



「ぇっ………」



「俺の命令聞けよ…パシリちゃん」



………庵くんじゃないよ…



こんなの………



「キスしろ」



…庵くん……



小さく震える手を強く握って庵くんにキスをした



ちゅっ



「………舌入れろよ、もう一回」


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