不器用なLOVER
nineteenth festival
何でそうなるの?
首を思いっ切り横に振ってるのに
「朋弥なら大丈夫だよ?
多分まだフリーのはずだからね」
朋弥さんがフリー?
後夜祭は明日なのに?
何だか信じられないけど。
「毎年時間いっぱいまでは誰にも声を掛けないんだよ」
「どうして?」
って何聞いてるのよ。
だけど単純に気になるんだもん。
「僕に遠慮してるんだと思うけど…毎年主催側で参加してるから」
透弥さんに遠慮って…。
【透弥の側近になることが産まれた時点で決まってた】
そういうことなのかな?
「朋弥はいつも僕を優先するから気にする必要ないって言ってるんだけど」
【人の気持ちが最優先で、他人に敏感過ぎ】
透弥さんは周囲の全ての人に…、
朋弥さんは透弥さんのために…。
やっぱりお互いに通じ合ってる。
「だから僕がエスコートを頼むんだ。体育祭の秘密のMVPを決めてね」
「秘密のMVP?」
前を向いたまま眼鏡を押し上げ、
「公にしては自主性が生まれないから、純心に頑張った淑女を選び朋弥がエスコートする。MVPのことは伏せてね」
だから秘密のMVP…。
「今年は文句なく晶がMVPだから朋弥に任せるのは心配だけどね」
淡々と言う。
「そんなのダメだよ。
私は純心じゃないもん…。
一緒に居たかったからだよ?」
透弥さんの前に回り込み、
見上げる。
「それでも実行委員としてずっと頑張ってくれたでしょ?」
透弥さんが頭を撫でて、
「それで充分だから…」
はにかんだ。
首を思いっ切り横に振ってるのに
「朋弥なら大丈夫だよ?
多分まだフリーのはずだからね」
朋弥さんがフリー?
後夜祭は明日なのに?
何だか信じられないけど。
「毎年時間いっぱいまでは誰にも声を掛けないんだよ」
「どうして?」
って何聞いてるのよ。
だけど単純に気になるんだもん。
「僕に遠慮してるんだと思うけど…毎年主催側で参加してるから」
透弥さんに遠慮って…。
【透弥の側近になることが産まれた時点で決まってた】
そういうことなのかな?
「朋弥はいつも僕を優先するから気にする必要ないって言ってるんだけど」
【人の気持ちが最優先で、他人に敏感過ぎ】
透弥さんは周囲の全ての人に…、
朋弥さんは透弥さんのために…。
やっぱりお互いに通じ合ってる。
「だから僕がエスコートを頼むんだ。体育祭の秘密のMVPを決めてね」
「秘密のMVP?」
前を向いたまま眼鏡を押し上げ、
「公にしては自主性が生まれないから、純心に頑張った淑女を選び朋弥がエスコートする。MVPのことは伏せてね」
だから秘密のMVP…。
「今年は文句なく晶がMVPだから朋弥に任せるのは心配だけどね」
淡々と言う。
「そんなのダメだよ。
私は純心じゃないもん…。
一緒に居たかったからだよ?」
透弥さんの前に回り込み、
見上げる。
「それでも実行委員としてずっと頑張ってくれたでしょ?」
透弥さんが頭を撫でて、
「それで充分だから…」
はにかんだ。