不器用なLOVER

21st thought

【アイツも俺を侮ってやがった。許せねぇんだよ…】

侮ってた訳じゃないの。

ただ透弥さんは絶望してた。
自分の存在自体否定してた。

「僕は朋弥の気持ちも考えずに、朋弥の厚意を無にしてしまった。それに朋弥が自得する地位まで…否定してしまったから」

朋弥さんのこと大切にしてたって教えてあげたい。

「それからだよ…。
朋弥が愚行を始めたのは。最初は構わないと思ってたんだ。朋弥の自尊心を傷付けたから…」

透弥さんはちゃんと分かってる。

「朋弥はﾊﾟｰﾄﾅｰだから。ﾊﾟｰﾄﾅｰは互いに信頼為合わなきゃいけない
僕には朋弥しかいないんだ」

朋弥さんを必要としてるよ?

「だけど今の朋弥じゃ駄目なんだもう一度…自分に自負してた頃に戻らせなきゃならない」

透弥さんの気持ちを届けたい。

立て膝を付いてこの胸に抱き寄せ

「僕は朋弥に負けられないんだ。いつでも朋弥よりも優勢を保たなければそこで終わってしまう」

透弥さんの気持ちを受け止める。

「ゴメン…晶。
朋弥が本気になるためのきっかけにしてしまったね?
でも、僕が晶に救われたように…無防備に近付いて自然に心肝まで入り込むことが出来る晶だから、朋弥も惹かれたんだ。
本当は、隙だらけで彼氏としては心配で堪らないけどね…」