不器用なLOVER
突然怖くなって、
今更取り消すことも出来ずに、
後悔の念に襲われる。

こうなったら…、
逆に開き直っちゃうもんね。

「朋弥さんがその相手との縁談を壊したんでしょ?」

【僕が下手だったとでも…朋弥に言ったんじゃない?】

理由までは流石に口に出来ない。

「ん?」

朋弥さんが唸った。

あれ?
不味かったのかな?

透弥さんは朋弥さんが縁組を破談させてることを知ってて。

朋弥さんは秘密にしててそれが、気付かれてるとは思ってない?

内心焦り出してどう繕うか考えを巡らせてると。

「思い当たり過ぎて…誰とのこと言ってんのか分かんねぇ」

悪びれることなく告げた。

「なっ…何それ?」

衝撃が大き過ぎて、
朋弥さんを直視する。

「だってどいつも碌な女じゃねぇんだもん。不釣り合いも良いとこって感じ?」

肩をすくめる朋弥さんとは対称的に透弥さんが笑いを含む。

「朋弥の相手じゃないでしょ?」

「けど、にしても酷過ぎんだろ?将来、宮原グループを背負って立つお子様の母親になる女じゃねぇ。知識と教養、度量に器量」

朋弥さんが私をマジマジと見て、

「後は身体能力が備わってれば、因みに俺はモデル並にslender且つNiceでperfectなbodyの長身な子が希望何だけど?」

所々完璧な発音で嫌味を言う。

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