不器用なLOVER
後継者を作るための結婚ってこと何だろうけど…。

それって宮原ｸﾞﾙｰﾌﾟに限ったことじゃないと思う。

結婚は当事者同士の問題じゃないってよく言われてるけど…。

それは、朋弥さんが縁談を壊してきた理由。

「貞操観念って言うのはそのこと…晶に意識付けさせようとした…

「わっ…私は、そんなことしない透弥さん以外と何て有り得ない」

透弥さんにそんな風に思われてたのかと思うと堪らなくて慌てて、遮った。

「勿論晶がそんな子じゃないって分かってる」

見上げた透弥さんが力強く頷く。

「でも…朋弥さんは…」

朋弥さんも黙って首を横に振る。

「彼女達とは根本的に違うから」

目尻を下げ見下ろす。

「朋弥は晶を受け入れたって言ったでしょ?」

大きな掌で頭を優しく撫でる。

「宮原家は総領息子制だから…、余計な争いを避ける為にも長男が産まれた時点で多子を認めない。無論その長男に問題が発生すれば直ぐに次の後継者を作らなければならない」

透弥さんの言葉は頭を通過して、端を捕まえることも出来ず消える

「さっき言ったｺﾝﾄﾞｰﾑの避妊率は100%ではないってことを考えれば1番の方法は交渉しないこと…。
監視が付くようになるんだよ…」

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