不器用なLOVER
結婚して跡取りを産んだ後は、
エッチを制限されることに…。

「私とどう関係してるの?」

透弥さんの話を聞いても今一つ、釈然としなかった。

口をつぐみ見つめられる。

余程言い難いことなのか、

「…だからさ、晶ちゃんにはさ、基礎体温管理して欲しい訳…。
生理周期なんてのは、環境の変化なんかに影響されちまうからさ」

一向に話し始める様子を見せない透弥さんに代わって朋弥さんが、歯切れ悪く言う。

「んで女の子に頼むことじゃねぇけど何時何処で何が起きてもいい様に晶ちゃんにも常に携帯してて欲しいんだよなコンドームをさ」

更に言い難かったのか、
舌を噛みそうな早さと勢いで、
言い切った。

朋弥さんの話を聞き終えても暫く頭の中で反復させるだけ。

「やっぱ失敗だった…。
透弥の半裸体見て顔染める子に、自ら悟らすなんて最初から無理。透弥がキスしてくれないなんて、俺に相談しに来る子だから煽った手前探り入れつつ警戒してたんだけどな…」

朋弥さんが頭を掻く。

「透弥さん…?」

助けを求め救いの目で見上げる。

「…良いんだ晶はそのままで」

頬に手を添えた。

「良くねぇよ。言っとくけどな、主の嫁の教育は側近役の仕事って決まってんだよ」

朋弥さんが苛付いて突っ込んだ。

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