不器用なLOVER
26th tactician
透弥さんを盗み見れば、
満足気に忍び笑ってた。
目が合うと、
唇に人指し指を当てる。
「朋弥、最後の勝負に賭けてよ。僕が勝てば朋弥はパートナーに戻る。負ければ晶は朋弥に任せるから」
透弥さんが声のトーンを下げて、宣告する。
「最も先に勝負仕掛けてきたのは朋弥の方だったよね?」
未だうつ向いたままの朋弥さんを誘導し続ける。
「違ぇよ…。晶ちゃんにはマジで悪いんだけどさ…晶ちゃん口説く気なんて最初っからねぇからな?元々勝負しても勝てねぇけどさ」
すっかり気抜けてる朋弥さんは、全然透弥さんの誘惑に乗りそうになかった。
「朋弥さんは透弥さんと勝負したかったんじゃないの?」
私を賭けてとかじゃなくて、
ホントは何か一つでも透弥さんとまともに張り合える勝負を…。
束の間私を見て、
「久々に本気でやり合いたかったってだけだ…真剣勝負ってなら、負けても気分が良いからさ」
一笑してみせた。
透弥さんが耳元に口を寄せ囁く。
思わず見上げると、
黙って視線だけで頷き、
肯定した。
朋弥さんに目線を戻すと、
目が合った。
何かを言いた気に見えたのか、
微笑して促される。
透弥さんと朋弥さんの板挟みで、悩んでしまう。
満足気に忍び笑ってた。
目が合うと、
唇に人指し指を当てる。
「朋弥、最後の勝負に賭けてよ。僕が勝てば朋弥はパートナーに戻る。負ければ晶は朋弥に任せるから」
透弥さんが声のトーンを下げて、宣告する。
「最も先に勝負仕掛けてきたのは朋弥の方だったよね?」
未だうつ向いたままの朋弥さんを誘導し続ける。
「違ぇよ…。晶ちゃんにはマジで悪いんだけどさ…晶ちゃん口説く気なんて最初っからねぇからな?元々勝負しても勝てねぇけどさ」
すっかり気抜けてる朋弥さんは、全然透弥さんの誘惑に乗りそうになかった。
「朋弥さんは透弥さんと勝負したかったんじゃないの?」
私を賭けてとかじゃなくて、
ホントは何か一つでも透弥さんとまともに張り合える勝負を…。
束の間私を見て、
「久々に本気でやり合いたかったってだけだ…真剣勝負ってなら、負けても気分が良いからさ」
一笑してみせた。
透弥さんが耳元に口を寄せ囁く。
思わず見上げると、
黙って視線だけで頷き、
肯定した。
朋弥さんに目線を戻すと、
目が合った。
何かを言いた気に見えたのか、
微笑して促される。
透弥さんと朋弥さんの板挟みで、悩んでしまう。