不器用なLOVER
27th troubles
関係者一人一人に事情を聞き終え
短い溜め息を吐いた。
「成程…結局場外乱闘を誘発した挙げ句、今は冷戦状態を保ってる…という訳だね?」
冷厳な態度にその場に居た全員の顔から血の気が引き息を詰めた。
「北西軍に聞く…東南軍に因る、反則行為が有ったんだね?」
見据えられた両チーム大将の二人は無言を貫いた。
「反則になることはしてません」
代わりに答えた南軍の大将を一瞥するだけで、
「北西軍に聞くと言ったはずだ。君達は耳も口も付いてないの?」
冷酷なまでに言い切る。
「…あっ、有りません…でした」
西軍の大将のかすれた返事に、
「では君達は東南軍の戦法に因り敗戦を帰したにも関わらず、
逆恨みして競技を台無しにしたと認める訳だね?」
直視したまま冷笑した。
「確にそうかもしれませんが…、戦法と呼ぶには余りにも卑怯過ぎると思います」
北軍の大将が食い下がるのを、
「なら逆に聞くけど、君の会社が今にも大手の圧力に押し潰される状況の中でも共に闘う企業同志…協力し危機を乗り越えようということは、無いんだね?」
「それは…話が…違い過ぎます」
言い淀み口を閉ざすのを見届け、
「高々…高等部の体育祭だと軽視しているようだけど…全て意図が有っての行事なんだってことを、忘れないで欲しい」
非情に言い渡した。
短い溜め息を吐いた。
「成程…結局場外乱闘を誘発した挙げ句、今は冷戦状態を保ってる…という訳だね?」
冷厳な態度にその場に居た全員の顔から血の気が引き息を詰めた。
「北西軍に聞く…東南軍に因る、反則行為が有ったんだね?」
見据えられた両チーム大将の二人は無言を貫いた。
「反則になることはしてません」
代わりに答えた南軍の大将を一瞥するだけで、
「北西軍に聞くと言ったはずだ。君達は耳も口も付いてないの?」
冷酷なまでに言い切る。
「…あっ、有りません…でした」
西軍の大将のかすれた返事に、
「では君達は東南軍の戦法に因り敗戦を帰したにも関わらず、
逆恨みして競技を台無しにしたと認める訳だね?」
直視したまま冷笑した。
「確にそうかもしれませんが…、戦法と呼ぶには余りにも卑怯過ぎると思います」
北軍の大将が食い下がるのを、
「なら逆に聞くけど、君の会社が今にも大手の圧力に押し潰される状況の中でも共に闘う企業同志…協力し危機を乗り越えようということは、無いんだね?」
「それは…話が…違い過ぎます」
言い淀み口を閉ざすのを見届け、
「高々…高等部の体育祭だと軽視しているようだけど…全て意図が有っての行事なんだってことを、忘れないで欲しい」
非情に言い渡した。