不器用なLOVER
黙って聞いていた長谷さんの両手が私の手を包み込んだ。
その手に力が加わり、
「透弥様の御依頼を承ったのは、自分でしたからその時のご様子を少しですがお話しさせて頂いても宜しいでしょうか?」
私を少し見上げ頷くのを見届け。
「最初に申し上げますが透弥様は通常女性をエスコートすることは先ず御座いませんのでその時点で貴女は特別と云うことになります」
一言一言言葉を選び話す出すのを私は泣き過ぎてまだぼんやりする頭で聞いていた。
「それ故に依頼された我々にも…無言の重圧が掛けられた訳です。当然御相手の女性についてお伺い致しましたよ何度も繰り返し…」
透弥さんが私のことをどう答えたのか気になり息を飲んで長谷さんを見つめる。
けして私を見ようとはしないけど柔らかく微笑み。
「その度に透弥様は決まってこう仰っておりました」
【彼女はいつも全身で話す人で、世上を知った気で居た僕に本当は何も解ってなかった世情のことを教えてくれた人なんです。
僕が必要とされるのは僕が宮原の次期頭首だからだけど彼女だけは有りの侭の僕を純粋に必要だと…本当の意味での広い世界を見せてくれたかけがえのない人です】
その手に力が加わり、
「透弥様の御依頼を承ったのは、自分でしたからその時のご様子を少しですがお話しさせて頂いても宜しいでしょうか?」
私を少し見上げ頷くのを見届け。
「最初に申し上げますが透弥様は通常女性をエスコートすることは先ず御座いませんのでその時点で貴女は特別と云うことになります」
一言一言言葉を選び話す出すのを私は泣き過ぎてまだぼんやりする頭で聞いていた。
「それ故に依頼された我々にも…無言の重圧が掛けられた訳です。当然御相手の女性についてお伺い致しましたよ何度も繰り返し…」
透弥さんが私のことをどう答えたのか気になり息を飲んで長谷さんを見つめる。
けして私を見ようとはしないけど柔らかく微笑み。
「その度に透弥様は決まってこう仰っておりました」
【彼女はいつも全身で話す人で、世上を知った気で居た僕に本当は何も解ってなかった世情のことを教えてくれた人なんです。
僕が必要とされるのは僕が宮原の次期頭首だからだけど彼女だけは有りの侭の僕を純粋に必要だと…本当の意味での広い世界を見せてくれたかけがえのない人です】