不器用なLOVER
会長室のドアが開くのと同時に
「お待ちください透弥様!
それはどういう意味でしょう?」
酷く慌てた鉄ちゃんの声が聞こえ
「そのままの意味だけど…。
…揃って居ることだからもう一度はっきり僕から伝えようか?」
透弥さんが出て来て目が合うと
柔らかく目を細めた。
「ご冗談でしょ?
何かのお間違いでは?」
続いて取り乱している為なのか、顔付きが違う鉄ちゃんが飛び出し透弥さんの前に回り込んだ。
私と透弥さんの間に割り込む様に立った鉄ちゃんを志穂さんは…
見つめていた。
「間違いかどうか鉄宏さんの方が分かっている筈でしょ?」
鉄ちゃんを直視する透弥さんに
「然し…それはいくら透弥様でもやり過ぎでは無いでしょうか?」
鉄ちゃんが反論する。
「いくら僕でもやり過ぎてる…。だけどこのまま胸を痛めてる晶を見過ごす訳にはいかなかった」
突然名前を挙げられ戸惑う。
胸の鼓動が速さを増していった。
振り返った鉄ちゃんに
胸が音を立て締め付けられる。
さっきまで見知ったつもりでいた鉄ちゃんが今は知らない男の人に見えていた。
何も言えずに
唯瞬きを繰り返す。
「もう止めなよ!」
志穂さんの声に
今頃存在を確認したのか
鉄ちゃんがゆっくり顔を動かす。
「お待ちください透弥様!
それはどういう意味でしょう?」
酷く慌てた鉄ちゃんの声が聞こえ
「そのままの意味だけど…。
…揃って居ることだからもう一度はっきり僕から伝えようか?」
透弥さんが出て来て目が合うと
柔らかく目を細めた。
「ご冗談でしょ?
何かのお間違いでは?」
続いて取り乱している為なのか、顔付きが違う鉄ちゃんが飛び出し透弥さんの前に回り込んだ。
私と透弥さんの間に割り込む様に立った鉄ちゃんを志穂さんは…
見つめていた。
「間違いかどうか鉄宏さんの方が分かっている筈でしょ?」
鉄ちゃんを直視する透弥さんに
「然し…それはいくら透弥様でもやり過ぎでは無いでしょうか?」
鉄ちゃんが反論する。
「いくら僕でもやり過ぎてる…。だけどこのまま胸を痛めてる晶を見過ごす訳にはいかなかった」
突然名前を挙げられ戸惑う。
胸の鼓動が速さを増していった。
振り返った鉄ちゃんに
胸が音を立て締め付けられる。
さっきまで見知ったつもりでいた鉄ちゃんが今は知らない男の人に見えていた。
何も言えずに
唯瞬きを繰り返す。
「もう止めなよ!」
志穂さんの声に
今頃存在を確認したのか
鉄ちゃんがゆっくり顔を動かす。