不器用なLOVER
堪えきれずにその胸に顔を埋めて泣き出した私を透弥さんはずっと抱き締めていた。
どれくらいそうしていたのか顔を上げた私を見つめる目と合った。
「…メイク崩しちゃってダメだね顔ぐちゃぐちゃでしょ?」
照れ隠しにうつ向くと
押し付けていたせいで透弥さんのスーツを汚していたことに気付き
「ごめんなさい!私…どうしよう…透弥さんの服…」
申し訳なくて情けなくて
また泣きそうになる。
「嗚呼…確かに此れではお姫様のエスコート失格だね…」
透弥さんが服を見て微笑み返す。
「でも今は晶の涙を止める方が先かな?」
指先で顎を持ち上げそのまま唇を塞いだ。
突然過ぎて目を閉じる事さえ忘れ固まった私からゆっくり離れ。
「止まった…」
唯瞬きを繰り返し見つめ返すしか出来なかった。
「鉄宏さんも居るしメイク直しもしてもらえるだろうけど…。
今はまだ戻らない方が良い…」
透弥さんは考える様に黙る。
「…それってさっき鉄ちゃんの事怒らせてたのと関係あるの?
何が合ったの?」
「…気になるなら見に行く?」
私を見下ろし目尻を下げると。
手を取り来た道を戻り出す。
「晶が…気にしてたから。
さっき僕は鉄宏さんに言ったんだ…鉄宏さんの気持ちを志穂さんに僕が伝えたってね」
どれくらいそうしていたのか顔を上げた私を見つめる目と合った。
「…メイク崩しちゃってダメだね顔ぐちゃぐちゃでしょ?」
照れ隠しにうつ向くと
押し付けていたせいで透弥さんのスーツを汚していたことに気付き
「ごめんなさい!私…どうしよう…透弥さんの服…」
申し訳なくて情けなくて
また泣きそうになる。
「嗚呼…確かに此れではお姫様のエスコート失格だね…」
透弥さんが服を見て微笑み返す。
「でも今は晶の涙を止める方が先かな?」
指先で顎を持ち上げそのまま唇を塞いだ。
突然過ぎて目を閉じる事さえ忘れ固まった私からゆっくり離れ。
「止まった…」
唯瞬きを繰り返し見つめ返すしか出来なかった。
「鉄宏さんも居るしメイク直しもしてもらえるだろうけど…。
今はまだ戻らない方が良い…」
透弥さんは考える様に黙る。
「…それってさっき鉄ちゃんの事怒らせてたのと関係あるの?
何が合ったの?」
「…気になるなら見に行く?」
私を見下ろし目尻を下げると。
手を取り来た道を戻り出す。
「晶が…気にしてたから。
さっき僕は鉄宏さんに言ったんだ…鉄宏さんの気持ちを志穂さんに僕が伝えたってね」