不器用なLOVER
34th destination
鉄ちゃんの気持ちって…。
透弥さんに好意を持ってるって事だよね?
そんなこと今更言わなくても…。志穂さんは気付いてるよ。
透弥さんの考えが分からない私は透弥さんに引かれるままに、
会長室へと向かっている。
部屋の前で人差し指を唇に当て、声を出さない様に透弥さんが合図する。
私が小さく頷き息を飲むと、
静かにゆっくり扉を開けた。
「いい加減何か言えば良いだろ」
中から滑り出して来たのは…、
鉄ちゃんらしくない男らしい声。
「さっきからずっと黙り込んで」
感情を押し殺しているそれから、緊迫した中の空気が伝わる。
「…何かって?鉄ちゃんの方こそ何も話さないじゃん…」
志穂さんも緊張しているのが、
上擦る声で伝わってくる。
「…もう知ってるんだろ?
気味が悪いとでも思ってるのか?そりゃそうだよな…。
男の癖におネエ気取ってバカだと思われて当然だ…」
今…何て?
おネエ気取ってって?
繋がれたままの手に力が入る。
「何言ってんの?今何て?」
志穂さんの声に戸惑いが混ざり。
「これも必要だったんだ…よ。
女の支持が圧倒的に多かったから自分を捨てても手に入れたかったんだ」
吐き捨てる様に言いきった。
透弥さんに好意を持ってるって事だよね?
そんなこと今更言わなくても…。志穂さんは気付いてるよ。
透弥さんの考えが分からない私は透弥さんに引かれるままに、
会長室へと向かっている。
部屋の前で人差し指を唇に当て、声を出さない様に透弥さんが合図する。
私が小さく頷き息を飲むと、
静かにゆっくり扉を開けた。
「いい加減何か言えば良いだろ」
中から滑り出して来たのは…、
鉄ちゃんらしくない男らしい声。
「さっきからずっと黙り込んで」
感情を押し殺しているそれから、緊迫した中の空気が伝わる。
「…何かって?鉄ちゃんの方こそ何も話さないじゃん…」
志穂さんも緊張しているのが、
上擦る声で伝わってくる。
「…もう知ってるんだろ?
気味が悪いとでも思ってるのか?そりゃそうだよな…。
男の癖におネエ気取ってバカだと思われて当然だ…」
今…何て?
おネエ気取ってって?
繋がれたままの手に力が入る。
「何言ってんの?今何て?」
志穂さんの声に戸惑いが混ざり。
「これも必要だったんだ…よ。
女の支持が圧倒的に多かったから自分を捨てても手に入れたかったんだ」
吐き捨てる様に言いきった。