不器用なLOVER
Seventh ability
「脱税で会社が倒産するの?
退学処分ってどうやって?」
思考回路が停止したように
巧くその状況を飲み込めなかった。
「正確に云えば、
会社が倒産することはないよ。
脱税分の税金を全額支払うことが出来れば、何の問題もない」
それを聞いて少し安心した。
「そっか良かった…。
透弥さんが潰すなんていうから」
私が安堵したのも束の間…
「ただ、各金融機関に融資をしないように手配済だからね。
今の経営状態からいって資金運営は出来ない。
つまり、破産する。
僕は倒産までのシナリオを描いただけだ」
眼鏡を指で直す仕草で、表情が読めなかった。
「どうして…どうしてそんなこと…」
言葉が詰まる。
「子供のしたことに親が責任を持つのは当然のことでしょ?」
意外そうに目を丸くする。
「だけど、会社には社員の人もいて、その人達の家族だって…」
段々とそれがどんな意味を持つか分かって怖くなる。
「あの会社の権利も市場も全て、宮原が底値で買い取る。
もちろん経営人を除く全社員を含めてだよ」
透弥さんが口角を上げる。
「当然父親の仕事がなくなれば、僕等の学校に通うことは困難だろうから、転校するしかない」
退学処分ってどうやって?」
思考回路が停止したように
巧くその状況を飲み込めなかった。
「正確に云えば、
会社が倒産することはないよ。
脱税分の税金を全額支払うことが出来れば、何の問題もない」
それを聞いて少し安心した。
「そっか良かった…。
透弥さんが潰すなんていうから」
私が安堵したのも束の間…
「ただ、各金融機関に融資をしないように手配済だからね。
今の経営状態からいって資金運営は出来ない。
つまり、破産する。
僕は倒産までのシナリオを描いただけだ」
眼鏡を指で直す仕草で、表情が読めなかった。
「どうして…どうしてそんなこと…」
言葉が詰まる。
「子供のしたことに親が責任を持つのは当然のことでしょ?」
意外そうに目を丸くする。
「だけど、会社には社員の人もいて、その人達の家族だって…」
段々とそれがどんな意味を持つか分かって怖くなる。
「あの会社の権利も市場も全て、宮原が底値で買い取る。
もちろん経営人を除く全社員を含めてだよ」
透弥さんが口角を上げる。
「当然父親の仕事がなくなれば、僕等の学校に通うことは困難だろうから、転校するしかない」