不器用なLOVER
深く口づけながら、器用にリボンをほどきブラウスのボタンを外していく。

唇が離され上体を起こされると、

一気に恥ずかしさが込み上げて、ブラウスの前を掻き合わせた。

目を細め、

「焦り過ぎ」

ネクタイを音を立ててほどく、

「だっ…だって」

どうしよう私が勘違いして朋弥さんに相談しちゃったせいで。

シャツのボタンを外しながら、
口角を上げた。

「全身真っ赤…見せてよ」

上半身剥き出しの肌で覆い被さる

「晶の全部を見せて」

耳元で囁かれ、吐息を吹き掛け、甘噛みされると、

「ふぅ…んっ」

その反応に舐め上げられる。

甘い痺れに体が退け反りその瞬間に背中に手が回された。

首筋に降りてきた唇が、胸元までの道を作る。

背中の緊張がなくなり溢れ出すそれを大きく熱い掌が包む。

尖端を含まれ先で転がされる頃には、交ざりあった吐息はどちらの物か自分がどんな状態なのかも認識してなくて…ただ透弥さんに応えることしか出来なかった。

太股を上へ撫で上げられ、スカートの奥に侵入する手を…、

「ダメ」

掴んでしまった。

目を丸くして顔を上げた透弥さんの視線をそらしてしまう。

「あっ…あのっ…」

何で?
こんなことしたら透弥さんがまた離れちゃうかもしれないのに。

「えっと…ごめんなさい」

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