理想の結婚【2】
「何もないなら、失礼します。」


何もないことはない。
ホントは聞きたい事だってある。

沢田のことも・・・

俺が聞ける立場ではないけど・・・


「せっかく来たんだから、
飯食っていけや!!」


「いりません。」


高橋は俺の手を振り払おうとした。


「おいっ!! 高橋!!」


「ほっといてください!!」


「たか・・・はし・・・?」


高橋は目にいっぱいの涙を溜め、
俺が両肩を持つと、
その涙が流れ落ちた・・・



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