バンパイアバトラーズ

始まりの夜

 ゲーセンin私…逆だ。私inゲーセン。で、クレーンゲームちう。

「てやんでぃ、バーロー、ちくしょう!」

「映名、柄悪っ」

 そうでした。みんなは、これがチビ太の口癖って事どころか、『おそ松くん』すら知らないんだ。

「これが、ミーの初期設定ザンス」

 拗ねてみたけど、イヤミとかも知らないんだよねー。何か…すっごく虚しい。誰か、突っ込んでくれぃ。

「それ、おそ松くんのイヤミやろ?」

 東京の端っこなのに、何故関西弁?

「え、あ…はい」

 振り返ったら、銀髪眼鏡のイケメンがキラキラした笑顔で立っていた。

「若い子も、知ってるんや。まぁ、そう言う自分もケーブルテレビの再放送で見たんやけど」

 いやいや、あなたも世代じゃないでしょ?どう見ても、20代前半ぐらいじゃん。

「あたしも、ケーブルですよ。たまたま見たら面白くて、気付いたら見倒してんですよね」

 あ、目ぇ青い。

「ちょっと、映名ぁ。何自分だけイケメンと盛り上がってんの?」

 銀髪でイケメンなんて、目立つ。散っていた友達が集まって来た。その時…

『立場の分かいん、餓鬼げな。恥を知れじー』

「はい?」

< 2 / 7 >

この作品をシェア

pagetop