バンパイアバトラーズ
「た、だいまー」

 帰ったのは、門限を一時間過ぎてから…。お父さんは、まだ……、いるよね?

 はい、いましたー。ン万円する革靴まだ置いてありまーす!

「お帰り、映名。今、何時だろうな?」

「これは、えっと…山より深い事情がありましてぇ」

 やばいよぉー。結局、何にも言い訳考えてないのにぃ。

「全く、いつからこんな悪い子になったんだろうね」

 あごを無理矢理掴まれて、視線を合わせられる。お父さん、童顔で綺麗な顔だから、他の子ならトキメキで、骨抜きにされてる。
でも、私は小さい時から見てるから何とも思わない。

「そう言う事は、お客さんにしたら?」

 お父さんはこんな時間に出勤する仕事…ホストをやっている。

「まあ、いいや。明日は、お父さんも映名も休みだから、ゆっくり話そうな」

 営業スマイルが怖いんでヤンス。開校記念日が、嫌いになりそうだジョー。

「いって、らっしゃ…い」

「いってきます」

 バタンと扉が締まったのを確認したら、鍵を掛ける。それから、リビングに行く。

「今日は、何やってたっけ?」

 とりあえずケーブルテレビをつけて、アニメチャンネルに合わせる。
< 4 / 7 >

この作品をシェア

pagetop