イナフ ー失われた物語ー 【小説】






それは まるで


光のような


微笑むと


笑い返して


まるで乳飲み子のように


ああ


自分を眺めている


なにもない


赤子のように


なにももたないで


この世に産まれてきて


やっぱり持ってなかった


いくつになっても


どんな刻印を刻まれていたとしても


このからだ


可愛い


無邪気な光だな


味わって


動いて


羽ばたいて


高みに飛翔して


壊れても


なにも変わらないで


変わりようがないから


味わって


動いて


まるで


踊っているような…




…羽音


…天使?


…エロス…?





知らないうちに


いつの間にか


眠っていた












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