ダーリンは王子様★
「う、うん…心配かけたみたいで…ごめんね…」


「本当だよ～！ぶつかって倒れたら全っ然動かないから死んだかと思ったよ！」


「不吉なこと言わないでよ。」


本日２度目のセリフ。


「相手方の女子、相当性格悪いかユカリンに恨みがあるとしか思えないぐらいの嫌がらせだったな…」


あたしやっぱりディオール姉さんに嫌われてんのかなぁ…



「でも王子超カッコよかったんだよ！アンタ気絶してたから気付かなかっただろうけど、倒れて動かなくなった瞬間王子が真っ先に走ってきたんだから！」




へぇ………
口ではあんなこと言うけどやっぱり根は優しい人なんだなぁ…



「ぐふふ♪」


「気持ち悪い笑い方しないでよ…こんな姿王子に見られたらガッカリされるよ？」



いや王子はすでにガッカリしてると思うんだけどね！ガッカリどころか相手にさえしてもらえてないような…



「これから、帰りのホームルーム始まるからユカリンは寝て待ってて。終わったらまた迎えに来るから。多田にはあたしから言っとくし！」


「ありがとー香奈ちゃん…」


本当にいい人だなぁ…


お言葉に甘え、３人がまた来るまで寝ることにした。




「あ、そういえば…」



“お守りのかわり、ちゃんとポッケにしまっといたから…”



お守りのかわりって…なんだろう。


横になったままポケットに手を入れて確認する。


……ん？紙切れ？


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