ダーリンは王子様★
「全く失礼しちゃうよ!あたしが何の問題を起こすっていうのさ!」


ホームルームが終わりもらったプリントなどをしまい帰り支度をする。


「アンタひとりで勝手にグループから抜け出して王子探しとか行きそうじゃん。」


…………確かにね、王子と同じ場所に行ければいいとは思ってたけど…


「勝手に暴走すんのだけはやめてね。」


「じゃあ香奈ちゃんもあたしと一緒についてきてよ!」


「時と場合、常識の範囲内なら行ってやってもよし!」


「いえ~い☆」


「でも京都市内で王子探すって120%無謀じゃない?」


「大丈夫大丈夫☆アテはあるから!」


「アテ?」



直接王子にどこ行くか聞いときゃいーんだもんねー☆


カバンのチャックをしめようとしたとき、カバンの底にあった携帯が鳴った。


なんだろ………




「はあっっ!!」





おお王子からメール!


王子からメールを寄越すなんて…めずらしすぎる!


「どうかした?」

「なななんでもない!」


「そう。」




危ない危ない…
バレたら大変…


大きく深呼吸してメールを読む。



―――――――――
From ★王子★
Sub 至急
―――――――――

命懸けでVIPルームに来い。無事来れたら褒美を与える。

―――――――――


なぬっ!?
褒美!?

行かなきゃ!


「香奈ちゃん先帰ってて!あたしちょくら命かけてくるから!」


「は!?ちょ、ユカリン?…………ホントなんなんだ、あの子は。」


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