ダーリンは王子様★
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梓さんに背中を押され体育館へと向かう。
入学式は30分以上前に終了している。
新入生たちは教室でのホームルームを終えると、また体育館に集まってきていた。
理由はひとつ。
“在校生代表挨拶”なるものがあるから。
生徒会長歓迎の挨拶のあとが自分の番。
ステージに用意されたパイプ椅子に座り自分の順番を待つ。
立てば芍薬
座れば牡丹
歩く姿は百合の花
本来男子には使わないけど、頭の中でそう唱える。
梓さんからもらった高級ブランドの香水がほのかに香る。
「続きまして、2年生代表挨拶。」
返事をして前に出る。
背筋を伸ばして焦らずゆっくり歩く。
アゴを軽くひき前を見据え、遠くを見る。
言葉は、ゆっくり丁寧に。
笑顔を忘れず。
初めまして新入生。
「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。2年代表、二階堂 政宗です。」
僕が美空高校の
王子様です。
梓さんに背中を押され体育館へと向かう。
入学式は30分以上前に終了している。
新入生たちは教室でのホームルームを終えると、また体育館に集まってきていた。
理由はひとつ。
“在校生代表挨拶”なるものがあるから。
生徒会長歓迎の挨拶のあとが自分の番。
ステージに用意されたパイプ椅子に座り自分の順番を待つ。
立てば芍薬
座れば牡丹
歩く姿は百合の花
本来男子には使わないけど、頭の中でそう唱える。
梓さんからもらった高級ブランドの香水がほのかに香る。
「続きまして、2年生代表挨拶。」
返事をして前に出る。
背筋を伸ばして焦らずゆっくり歩く。
アゴを軽くひき前を見据え、遠くを見る。
言葉は、ゆっくり丁寧に。
笑顔を忘れず。
初めまして新入生。
「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。2年代表、二階堂 政宗です。」
僕が美空高校の
王子様です。