ダーリンは王子様★
「足がもつれたんだもん…」


「老化現象だな。」


「!!」


「…リアルにヘコむなよ、冗談じゃんか。」


「なんだ冗談か。ヨカッタ☆」



ベッタリ床に座りこむ蒼井の目の前に俺もあぐらをかいて座る。




「王子フリースローうまいですね!」


「誰だと思ってんの。王子だよ、俺☆」


「そっか!」


「すんなり納得すんなよ。ボケたのにスゲーハズいじゃん。」


「あ、ボケだったんですね!」


「ボケ殺し!」


「そういえば、さっき大空と何話してたんですか?」


「え?あぁ…まぁ…色々……あと…結城のこと、王子候補にしたから。」


「えぇ!?」



確かに俺もアイツはいけ好かないが…王子の素質は申し分ないくらい十分あるし(性格はともかく)…



「…お前が王子候補にいいかもって言ったんだろ?お前の目に狂いはないと思うから…結城にする。」


ちゃんとわがまま聞いてやったかんなクソガキ!



「…手がかかるヤツですけど、よろしくお願いします!」


「本当にね!」



あとが思いやられるわ…



「やっぱり王子は優しいですねっ☆またさらに好きになりましたっ!」




蒼井は照れることなく満面の笑みで言った。



あー……

もー……





「かわいい…」


「へ?」


「そうゆう素直に好きとか言っちゃうとこがかわいいんだよね…」


自分の意志に関係なく心の声がもれて出てくるんですけど。


なにこれ。

新種の病気じゃないの?

…ちがうか。

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