ダーリンは王子様★
「王……子…今…カワイイって…カワイイって言いました?」


「言ったよ。」



エラい驚いてるなコイツ。



「それって…まさかとは思うんですけど…あたしの…こと…ですかっ?」


「むしろ、この状況でお前以外に誰がいんの。」


蒼井は機敏にキョロキョロとあたりを見渡し自分しかいないことを確認した。


…本当バカ。



「…あたししか…いませんね。」


「理解すんの遅いんだよ。」


「だって…だって王子がああぁ……」


「げ!なに泣きそうになってんの!」



蒼井の目が一気に涙であふれていた。


コイツ涙腺弱すぎ!



「だって王子があたしのことカワイイって……うれしすぎるんだもん!そりゃ感動して涙も出ますよおぉ~…」


「…そんなことくらいで感きわまってんなよ。」


「幸せすぎるーっ…」


なんなんだコイツは。


俺のツボを見事におさえてくる!むしろ狙ってんじゃないかと思うくらいツボを押さえてる!


まぁコイツに計算したり狙うなんて高度なワザできるわけないから天然なんだろうけど…





まいったなー…



「蒼井…どうしよう…」


「え!?どうかしました!?」









「俺、お前のこと、超好きみたい。」







「……………へ?」







「みたいっていうか…超好き。大好き。」








やっと言えた。


この二文字を言うためにどんだけ俺が思い悩んだか…しかも言おうと思ったときに限って必ず邪魔が入るし!


ようやく言えた。


言っちゃうと案外清々しいな…



てか……


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