ダーリンは王子様★
「ふんっだ!もういっかい書いてやる!」


「ほうほう…楽しそうだな、蒼井。」


「えぇ、まぁ☆なんてったってあたしは恋する乙女………ん?」




ガツッ!!



「ったああー!!」




激痛とともに一瞬、目の前が真っ白になった!



なに!?
何ごと!?



顔をあげるとそこにいたのは古典の分厚い教科書を持ったタダっち。


どうやらあの教科書のカドがあたしの頭を直撃したらしい。




「お前今何の時間だ?あぁ?」


「とってもつまらなくて難しい古典の授業です。」


バシッ!


「った!また叩いた!」


「お前が席替えしろってうるさいからせっかくしてやったのに…また廊下側に戻すぞ?」

タダっちが眉間にシワを寄せイライラしながら言う。



「いやー!それだけは堪忍してくだせぇ!」


「何キャラだよ…」



「タダっちなら恋するあたしの気持ち…わ・か・る・で・しょ♪」


「やめろ!キモいうえにサムい!」


「引き過ぎでしょ!」


「とにかく!政宗追うのは勝手だけど授業は大人しくマジメに受けろ!次ふざけたらマジでお前廊下側の席な。」


「そんな殺生な!」


「うるさい!」


「ギャ!」



何回叩くんだよタダっち!


< 56 / 342 >

この作品をシェア

pagetop